この記事では「言」という漢字について考えてみたいと思います。
また、後半では「言」を含んだ「信」という漢字についても考えてみます。
「言」の成り立ち
まずは、漢字の成り立ちについて見てみます。
以下のページを参照します。
辛(しん)と口(こう)とを組み合わせた形。
https://japanknowledge.com/articles/kanji/column_jitsu_07.html
さっそく興味深い。
「言」という漢字の「口」の上の部分は何なのか。
どうやら「辛」が由来のようです。
さて、「辛」とは何か?
辛(しん)は刑罰としての入れ墨をするときに使う把手(とって)のついた大きな針の形です。
https://japanknowledge.com/articles/kanji/column_jitsu_07.html
「辛」は針の形を表しているようです。
「辛」+「口」で「言」? まだすっきり納得できません。
読み進めてみると、謎が解けていきます。
口(こう)は口(くち)ではなく(中略)誓いの文書を入れる器の形です。
https://japanknowledge.com/articles/kanji/column_jitsu_07.html
食べ物を食べたり、声を発する「口」(くち)ではなかったのですね。
口(こう)とは器。
器の上に針をおき、私は、もし誓いを守らないときにはこの針で入れ墨の刑罰を受けますというように、神に誓いをたてる言葉を言(げん)と言います。
https://japanknowledge.com/articles/kanji/column_jitsu_07.html
ようやく「辛」と「口」が繋がりました。
そして、驚くことに「言」は神への誓いであったことがわかります。
「言」の重みが感じられます。
『呪術廻戦』の呪言師・狗巻棘
漫画『呪術廻戦』(作者:芥見下々)の登場人物である狗巻棘のことを連想します。
彼は「呪言師」の末裔。
発する言葉が他者や自分に対して大きな影響を及ぼすため、普段はおにぎりの具材だけで会話をするという特徴的なキャラクターです。
「言」の由来を考えると、その設定にも納得します。
(名前が辛のように鋭い「棘」なのも面白いものです。作者の意図はわかりませんが、「言葉に棘がある」の「棘」が由来なのでしょうか。「言葉に棘がある」という表現が生まれた経緯にも興味が出てきます。)
「言」と「恋」
以前に、「恋」という漢字の成り立ちを調べた際に、「恋」の旧字が「戀」であることがわかりました。
「戀」という字をよく見ると、「心」の上、2つの「糸」の間に「言」があることに気づきます。
「恋」は「言」を含む。そして、「言」は神への誓いであった。
これは何を意味するのでしょうか。
また興味が膨らみます。
「言」と「信」
「言」に人偏を添えると「信」になります。
「信」という字は、神に誓いを立て、互いを信じて交わされる約束のことを示しています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoFm_vX5oIDaYqQ/
「信じる」こともまた、重みのある行為であることがわかります。
よく考えてみると、「信じる」のは勇気がいることです。
現代では、法律や倫理・道徳等があり、多くの人がこれらを守ろうとして生活をしていますが、仮にそうでない世界を想像すると「信じる」ことはリスクを伴う行為に思えてきます。
野生の世界を想像すればよいでしょうか。
食うか食われるかの世界。信じることは、命を預けることと等しくなります。
この考え方は極端ではありますが、信じることは少なからずリスクを負った上での行為なのだと思います。
例えば、詐欺は信じる気持ちを悪用して、金品を奪う行為です。
そのように、信じる気持ちを裏切る者もいる世界で、誰か・何かを信じることができるのは素晴らしいこと。
信じることの尊さを改めて感じます。
コメント
コメント一覧 (2件)
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みけねこと申します。
漢字にはそれぞれ意味があると言われますが、深く考えてみると奥が深いんですね。
中国ってすごいと思いますね。
ブログ頑張って下さいね(^^)/