“audible” というサービスがあります。
公式ホームページを参考に、その概要を簡単にまとめます。
- いわゆる「オーディオブック」
- プロのナレーターが朗読した本を聴くことができます。
- オフライン再生も可能です。
- 月額 1,500円のAudible会員になると、12万冊以上の作品が聞き放題になります。
- 2022年 5月11日までのキャンペーンでは、2ヶ月間の無料体験ができます。
その他の詳細やサービス対象作品については、以下のページをご確認ください。
“audible” を紹介する記事は既に多く投稿されているため、この記事では私が実際に利用してみた感想を中心に書いていきます。
結論から書きますと、audibleを試してみる価値はあります。
正直なところ、体験する前は audible をはじめとする「聴く読書」については懐疑的でした。
- 「目で読む」ことを前提として書かれた本を「耳で聴く」ことで、目を使った「読書」と同様の効果を得られるのだろうか。
- 朗読されたものを聴くとなると、少なからず1冊の本を読了するまでの時間が長くなるのではないか。「音読」よりも「黙読」の方が速く読めるのではないか。
- 電子書籍や紙の本でできることが、「オーディオブック」ではできないのではないか。たとえば、ハイライトを引いたり、書き込みをしたり、本を参照しながら一部を抜き書きしたり。
- パラパラっとページをめくって、気になる箇所から読んでいく「拾い読み」もできないじゃないか。
……など、しばらく様子を窺っていました。
しかし、試しに利用してみたところ、本にふれる1つのスタイルとしては活用できると感じました。
実際に利用してみて実感したメリットを書いていきましょう。
audibleのメリット
目を休めながら情報収集ができる
私が audible を初めて利用したのは、新幹線の車内でした。
新幹線の乗車時間は5時間程度。なかなかの長距離移動です。
なにか時間を潰せるものはないものかと考えたときに、audibleを思い出しました。
本や動画でもよかったのですが、目の疲れを感じていたので、目を使わない方法を考えていました。
音楽を聴くという選択肢もありましたが、5時間という長時間になると、少し物足りなくなってきます。
そこで、「聞く読書」を試してみることにしました。
audible のアプリを起動して、「再生時間」をみると、新書くらいのボリュームでも5時間程度とのこと。
やはり、黙読よりは時間が掛かるな……
と思いながらも、移動時間で目を使わずに本1冊分の情報を得られるのならば、試してみても良いかもしれないと考え、再生ボタンを押してみたのでした。
感覚的な表現になりますが、「ちょうど良い」と感じました。
疲れを感じることなく、また、体感的にもあっという間に目的地に到着していました。
このような体験もあって、audible には「目を休めながら情報収集ができる」というメリットを感じています。
現代人は、何かと目を使います。
こうしてブログを書いているときも、長時間、画面と向き合っています。
目に対する影響は少ないとはいえ、紙に印刷された文字を読むときも目を使っています。
その蓄積か、夜になると、目に疲れを感じることも多いです。
だから、目を休める時間も必要です。
睡眠に勝る休息はありませんが、「目を休めたいけれど、なにかを学びたい」という時に audible を活用できます。
「聞く読書」の効果
「聞く読書」に「目で読む読書」と同様の学習効果があるかどうかはわかりません。
しかし、効果はあります。
「読書」という枠のなかで考えるのではなく、「聞く学習」と捉えれば良いのでしょう。
「聞く学習」は日常的に行なっています。
例を挙げてみます。
- 授業や研修。配布資料やスライドが用いられない場合もあります。講師の身振り・手振り・表情等は視覚情報ですが、それらを見ていなくても内容を覚えていることがあります。
- ラジオやポッドキャスト。聴覚情報のみですが、ラジオでニュースを聴くのは日常的に行われていることです。テレビの場合も、画面を見ずに「聴いている」ということもあるでしょう。
- 会話。日常的な会話のなかにも「学び」があります。授業や研修と同様に視覚情報も伴いますが、それらが伝わらない音声通話で情報交換をすることもあります。
このように、「聞いて学ぶ」ということは珍しいことではないのです。
だから、audible にも上に挙げた例のような効果があると思っています。
実際、私が audible を聞くときは、「読書」というよりは、講演を聞いたり筆者と会話するようなイメージです。電車で聞くときも、歩きながら聞くときも、筆者が隣にいるような気持ちで聞いています。
本を読むときは、筆者と会話するような姿勢で読む。能動的な姿勢で読書をしよう。
「読書術」に関する本で、このようなことが書かれていることがありますが、audible ではそうした姿勢をもつことができます。
1冊あたりのペースは落ちるけれど……
冒頭で書いたように、audible はナレーターが朗読した音声を聞くことになるため、1冊の本を聴き終えるまでには時間が掛かります。
再生速度を 3.5 倍速まで上げることはできますが、聞き取れるスピードには限界があります。
読書のスピードを考えれば「黙読」に勝るものはありません。
2時間程度で黙読できる新書も、audible の場合は5時間程度掛かります。
ただ、「黙読できない状態・環境でより多くの本にふれられる」と考えれば、読書スタイルの一つとして audible を取り入れることはアリだと思っています。
たとえば、通勤に 片道で 30分掛かるとすれば、往復で1時間。
週5日の勤務ならば、往復1時間 × 5日間 = 5時間
1週間で1冊分、1ヶ月で4冊分の情報を聞くことができます。
月額1,500円のモトは取れそうですし、年間で 48冊分の情報収集がプラスされることを考えれば、「聞く読書」も習慣に取り入れたくなってきます。
良質な「耳栓」
audible は良い「耳栓」です。
このように書くと筆者やナレーターに失礼かもしれませんが……
「耳栓」としての効果が実は有り難かったりします。
これは、電車や徒歩での移動中に実感したことなのですが、都会は音に溢れています。
そして、移動中に耳に入ってくる音には聞きたくないものもあります。
最近は、感染症対策で「公共交通機関での会話を必要最低限に」とアナウンスされることがありますが、それでもずっと会話している人もいます。会話したくなる気持ちもわかります。
そうした会話は当事者間で行われるものなので、赤の他人から聞くとノイズにも感じられるものです。
世の中には様々な価値観の人がいるので、相容れない価値観の会話を意図せず聞いてしまうと気分が悪くなることもあります。人の悪口とか。
そこで audible は良質な「耳栓」としての役割を果たしてくれます。
会話を会話で打ち消すイメージです。
audible で筆者の語りに集中することで、聞きたくない会話が聞こえなくなってきます。
「読む読書」では周りが騒がしいと集中できないことがありますが、audible では音をもって音を制することができるので、集中して聞くことができます。
まさに筆者と一緒に電車に乗っているような感覚。
聞きたくないことを聞かずに、聞きたいことを聞いていられるので、audible は心の安定にも貢献してくれています。
まとめ
以上、 audible を体験した感想を綴りました。
私は「聞く読書」について懐疑的ではありましたが、実際に試してみると audible ならではのメリットがあることを実感します。
今まで本を開くことのできなかったシチュエーションで、本に書かれている情報にふれることができるのは、とても有意義なことだと感じます。
この記事に書いたのは、あくまで個人的な感想ではありますが、もし興味を惹くものがありましたら、ぜひ一度試してみてください。
(2022年 5月11日までのキャンペーンで、2ヶ月の無料体験が可能です。無料体験後は月額1,500円。いつでも退会できます。)
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
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