すべてのお客様に、健やかなる休息を。 カナダの湖畔に佇む心霊ホテルを巡る悲しくも優しい悲喜劇開幕。 ゲストをお迎えするのはフロントマン・ホンダとメイド・モア。 たった二人の従業員で供されるゲストへのサービスとは?
ホテルは客を迎え、もてなし、見送る。
滞在期間はほんのひととき。
けれども、そこを訪れる客、一人一人に人生と物語がある。
その物語をホテルのフロントマンとメイドの視点から見ていくのかこの作品『シェパードハウス・ホテル』です。
一人のゲストにつき一話の構成で物語が進んでいきます。
それぞれのゲストが歩んできた人生が丁寧に語られているのが、心地よい読み心地に繋がっています。
『コーヒートーク』のような物語が好きな人におすすめ。
穏やかな雰囲気の物語ではありますが、不意に胸を打つような展開も仕込まれている、バランスのよい悲喜劇。
フロントマンとメイドの人物像、『シェパードハウス・ホテル』というタイトルの由来も物語が進むなかで明らかになり、そうだったのか……!と思わされるはず。
夜にゆったりとお楽しみください。
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